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日本心エコー図学会第34回学術集会

プログラム

日程表

プログラム

仁村レクチャー

「心エコーによる冠動脈疾患診療へのアプローチ:思えば遠くまで来たもんだ?」

日時:4月22日(土)8:00~8:30

会場:第1会場

座長:吉田  清(心臓病センター榊原病院)

演者:赤阪 隆史(西宮渡辺心臓・脳・血管センター)

会長講演

「一枚のエコーから」

日時:4月22日(土)8:30~9:00

会場:第1会場

座長:赤阪 隆史(西宮渡辺心臓・脳・血管センター)

演者:大倉 宏之(岐阜大学大学院 医学系研究科 循環器内科)

特別講演

特別講演1
「デジタルヘルスと循環器超音波」

日時:4月22日(土)9:35~10:05

会場:第1会場

座長:大倉 宏之(岐阜大学大学院医学系研究科 循環器内科学)

演者:本多 康浩(スタンフォード大学)

特別講演2
「真のインターベンショナル・エコー: REDUCE Trial」

日時:4月22日(土)10:10~10:40

会場:第1会場

座長:穂積 健之(サルース苦楽園クリニック)

演者:根岸 一明(シドニー大学)

会長特別企画

対談:山田貴敏(Dr.コトー診療所原作者)X 大倉宏之(第34回学術集会大会長)(事前収録)

日時:4月22日(土)15:10~15:50

会場:第1会場

留学助成帰国報告会

日時:4月22日(土)9:00~9:30

会場:第1会場

座長:山本 一博(鳥取大学循環器・内分泌代謝内科)

演者:「ボストンでの留学経験」
永田 泰史(産業医科大学第2内科)
「BWH: Solomonラボでの留学を終えて -ボストン‐」
南澤 匡俊(信州大学医学部 循環器内科学教室)
「心血管疾患に対する造影超音波を用いた研究の実践」
小澤 公哉(シドニー大学 ニペアン病院)

シンポジウム

  1. シンポジウム1「左室拡張能診断の最前線 ガイドライン改定は近いか?」

    日時:4月21日(金)8:30~10:00

    会場:第1会場

    座長:井上 勝次(愛媛大学大学院 循環器・呼吸器・腎高血圧内科学)
    田邊 一明(島根大学医学部 内科学第四)

    演者:「Keynote: Diastolic stress echo for HFpEF」
    Jong-Won Ha(Severance Hospital, Yonsei Univ College of Medicine. Korea)
    「HFpEFにおける左室拡張能診断」
    小保方 優(群馬大学 医学部附属病院 循環器内科)
    「新たな左室充満圧指標 VMT スコアのアルゴリズムへの応用」
    岩野 弘幸(手稲渓仁会病院)
    「ストレインを用いた肥大心における左室拡張能診断」
    齋藤 実(喜多医師会病院)
    「心房細動アブレーション後の左心房機能及び長期的臨床転帰」
    大谷 規彰(国立病院機構 九州医療センター 循環器内科)

    心エコーによる左室収縮能診断は, 主として左室駆出率(EF)や左室グローバルストレイン(GLS)を用いて行われる. 一方, 左室拡張能診断では, ASE/EACVI/JCSガイドラインで僧帽弁流入波形, E/e’, 左房容量係数, 三尖弁逆流速度を用いた評価が推奨されている. しかしながら, 特にEFが50%以上のHFpEF症例で, 左室拡張障害の評価が難しい症例が少なくない.
    近年, 左室拡張能診断の新たな心エコー指標として, 左房ストレインや運動負荷心エコー指標が注目されている. また, カテーテルアブレーション治療や経皮的僧帽弁接合不全修復術の治療法の発展に伴い, HFpEF症例の中で左房リモデリングによるStiff LA syndromeが再び注目されている. さらには, HFpEFと診断された症例で心アミロイドーシスなど特異的な治療を可能とする疾患が含まれていることがあり, 左室層別ストレイン解析が臨床応用されている.
    近年, HFpEF症例は増加しており, 心エコーによる左室拡張能診断は極めて重要である. 心エコーによる左室拡張能診断ガイドラインの改訂が近いことが予想されている. 本シンポジウムでは左室拡張能診断の最前線と題し, 自由な発表や活発な議論を期待したい.

  2. シンポジウム2「左室肥大に心エコー図とマルチモダリティ―イメージングで迫る」

    日時:4月21日(金)8:30~9:30

    会場:第3会場

    座長:土肥  薫(三重大学医学部附属病院 循環器内科)
    赤坂 和美(釧路孝仁会記念病院 循環器内科)

    演者:「左室肥大における炎症評価の重要性―緊急性の高い心臓サルコイドーシスを鑑別する」
    小板橋 俊美(北里大学 医学部 循環器内科学)
    「心アミロイドーシスの早期診断するためのMulti-modality Imagingの役割」
    橋本 剛(東邦大学医療センター大橋病院 循環器内科)
    「心臓MRIで左室肥大を鑑別する」
    大森 拓(三重大学病院 循環器・腎臓内科学)
    「心エコー図検査+αで左室肥大を鑑別する」
    田中 秀和(神戸大学大学院 循環器内科学分野)

    新たな治療薬が登場した心アミロイドーシスやファブリー病を、早期に診断し、治療介入することの重要性が高まっている。日常診療で遭遇することの多い左室肥大を呈する患者の中に、治療可能な二次性心筋症が存在していることに留意が必要であり、肥大型心筋症との鑑別が重要である。また、近年進歩が著しい心臓MRI、CT、核医学といった画像モダリティによる解剖学的・機能的評価、組織性状評価は、心疾患診療において重要な役割を果たしている。とりわけ心筋症の診療においてはマルチモダリティ―イメージングによる包括的評価が行われており、総合的に評価する視点が必要となる。それぞれのイメージングの特徴を理解し、疾患による所見の違いを学ぶことは、心エコー図検査で左室肥大を認めたときに、どのように評価を行い、どのような病態を考えるかというプロセスにおいても有用である。本シンポジウムでは、心筋症における心エコー図検査、さらには各種画像モダリティの最新の知見を解説していただき、左室肥大への非侵襲的アプローチについて議論を深めたい。

  3. シンポジウム3「Mechanical Circulatory Support管理のために知っておくべき心エコー知識」

    日時:4月21日(金)10:10~11:10

    会場:第2会場

    座長:岡山 英樹(愛媛県立中央病院 循環器病センター)
    坂田 泰史(大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学)

    演者:「急性心筋梗塞症例におけるImpellaサポート下の心エコーの役割」
    加藤奈穂子(東京ベイ 浦安市川医療センター 循環器内科)
    「劇症型心筋炎におけるImpella、ECMOと心エコー」
    伊波  秀(獨協医科大学 心臓・血管内科/循環器内科)
    「LVAD:short termの管理」
    仙石 薫子(大阪大学大学院医学系研究科 循環器内科学)
    「LVAD: DT時代の心エコーの役割」
    天野 雅史(国立循環器病研究センター 心不全・移植部門)

    Mechanical Circulatory Support (MCS)のテクノロジーの発達は素晴らしく、その使用は急速に増加している。 我々は重症心不全治療のツールボックスの中に新たなデバイスを幾つか加えることができたが、果たして自在に使いこなせているだろうか。経験不足から思わぬ陥穽に陥ってないだろうか。患者選択、挿入タイミング、ICUでの管理、ウイニングの流れにおいて、血液生化学検査やスワン・ガンツカテーテルからのデータに加え、心エコーによる評価はキモ中のキモである。ECPELLAや心室中隔穿孔ではさらに複雑となり、心エコーを駆使し、ロジカルにウイニングへ持ち込む必要がある。VADについては非植込み施設においても遅滞なく植え込み施設へ繋げるために、どのような管理が行われているかを学ぶ必要性があるし、Destination therapyの時代は植込み施設だけではなくて連携施設を中心に不測の合併症に備える必要がある。本セッションでは心エコーを中心としたこれらのMCS管理の知識を共有し、「自家薬籠中の物」としてさらにその可能性を最大限に引き出していくことを目指し議論を深めたい。

  4. シンポジウム4「三尖弁逆流と右心機能に心エコー図で迫る」

    日時:4月21日(金)13:00~14:00

    会場:第1会場

    座長:川合 宏哉(兵庫県立はりま姫路総合医療センター 循環器内科)
    村田 光繁(東海大学医学部付属八王子病院臨床検査学)

    演者:「三尖弁逆流における右心機能評価の概論」
    宇都宮 裕人(広島大学大学院医系科学研究科循環器内科学)
    「三尖弁逆流により引き起こされる心室間相互作用」
    大森 拓(三重大学病院 循環器・腎臓内科学)
    「三尖弁逆流に対する三尖弁形成術後の右室機能の回復」
    高橋 恵(倫生会 みどり病院 検査科)
    「左心系弁膜症に合併する三尖弁閉鎖不全:経カテーテル大動脈弁留置術例に合併する三尖弁閉鎖不全における右室機能の予後層別化」
    鶴田 ひかる(慶應義塾大学病院 臨床検査医学)

    三尖弁閉鎖不全症(TR)は様々な心疾患の予後規定因子であり適切な治療が不可欠である。一方、実臨床においてガイドラインに即したTRの重症度評価を行った場合でも、メカニズムや血行動態への影響等を総合的に判断することは容易ではない。また、TRが予後不良因子である不可逆的な右心機能低下をきたす前に手術介入することが望ましいものの、明確な判断基準については十分なコンセンサスは得られていない。心エコー図は、弁機能だけでなく血行動態の評価が可能であり、3次元心エコー図は三尖弁の空間的構造の理解を劇的に改善した。そこで、本シンポジウムでは、心エコー図によるTRの評価法の実際および肺高血圧を含む様々な病態とTRの血行動態との関連を心エコー図でいかに評価するかを議論したい。

  5. シンポジウム5「三次元心エコー図を先天性心疾患に生かす」

    日時:4月21日(金)13:00~14:00

    会場:第2会場

    座長:瀧聞 浄宏(長野県立こども病院 循環器小児科)
    倉岡 彩子(福岡市立こども病院 循環器科)

    演者:「先天性心疾患における周術期の経食道3D心エコー評価」
    真田 和哉(静岡県立こども病院 循環器科)
    「先天性心疾患の経心膜3D心エコー」
    武井 黄太(長野県立こども病院 循環器小児科)
    「先天性心疾患の3D心エコーによる心機能評価」
    町野 智子(筑波大学 医学医療系 循環器内科)
    「成人先天性心疾患(ACHD)の3D-TEEは複雑な解剖学的構造の把握に有用である」
    柿野 貴盛(九州大学病院 循環器内科)
    「成人Ebstein病でのCone手術前後における三尖弁輪サイズの評価」
    杜 徳尚(岡山大学 循環器内科)

    先天性心疾患(CHD)の心エコー診断は、本来複雑な三次元構造のものを、二次元の多断面スキャンを用いて心内構造を想像しながら組み立てていく。しかし、必ずしも正確な情報とはならない。三次元心エコー図は、volume renderingで、奥行きをもったリアルな映像を提供し、さらにMPR法でより正確な位置情報を持った詳細な二次元画像を表示し、CHD特有の複雑な共通房室弁逆流のメカニズムなどを明らかにする。一方、先天性心疾患では、重要な位置をしめる、複雑な形態である右室や単心室機能解析において、3D volume解析や3Dstrain法が発展してきた。
    今回は、各視点からの三次元心エコーの実際の臨床現場での生かし方を共有できるセッションとなることを期待したい。

  6. シンポジウム6「心不全診療に心エコー図を生かす」

    日時:4月21日(金)14:35~15:35

    会場:第1会場

    座長:瀬尾 由広(名古屋市立大学大学院 医学研究科 循環器内科学)
    合田亜希子(西宮渡辺心臓脳・血管センター)

    演者:「左室駆出率が低下した心不全の診療に心エコー図を生かす」
    石津 智子(筑波大学 医学医療系 循環器内科)
    「治療すべきHFpEFを心エコー図検査であぶりだす」
    田中 秀和(神戸大学大学院 循環器内科学分野)
    「心不全診療に活かす腎血管エコー:SMIを用いた新しい腎内循環動態イメージング」
    菊池 祥平(名古屋市立大学大学院医学研究科 循環器内科学)
    「POCUS(FoCUS+肺エコー)による心不全の診断」
    山田 博胤(徳島大学大学院医歯薬学研究部 地域循環器内科学 / 高松市立みんなの病院 循環器内科)

    心不全患者数の増加により心不全の進行を予防し、患者のQOLの維持改善、そして究極的には予後の改善をすることが求められている。その中で心不全の治療法は大きな変革期にある。心不全を疾患面で捉えると心機能、血行動態の評価は、病態の評価そして治療方針を決定する道標にとして重要である。しかし、ビジュアルバイオマーカーとして本当に役立つ心エコー図指標は何か、心不全治療の改革期にある今、一度整理してみる必要がある。
    一方、心不全治療の核心はチーム医療にあることが広く認識されるようになり、基幹病院のハイエンド機器で評価するだけでは不十分なことは明らかである。クリニックの非専門医でも評価可能で、在宅医療などでも使用できる勘弁なエコー評価法を確立し広めていくことも本学会に課された喫緊の課題である。心不全パンデミックの前夜にある今日、どのようなエコーを行うことが心不全診療に貢献できるのか、そして課題は何か、このセッションが本心で討論できる場となることを期待したい。

  7. シンポジウム7「僧帽弁逆流2023:Heart Valve Teamで診る心エコー図」

    日時:4月21日(金)16:45~18:15

    会場:第1会場

    座長:渡邉  望(宮崎大学医学部機能制御学講座循環動態生理学分野)
    林田 晃寛(心臓病センター榊原病院循環器内科)

    演者:「Pathophysiology of Secondary Mitral regurgitation」
    Judy Hung(Division of Cardiology, Division of Clinical Research Massachusetts General Hospital/Department of Medicine, Harvard Medical School, USA)
    「経胸壁心エコー図でここまで読める:逆流の成因診断」
    土岐 美沙子(心臓病センター榊原病院 臨床検査科)
    「エコー医が導く僧帽弁形成術 -内科医と外科医の共同作業 お見せします-」
    堀田 怜(札幌心臓血管クリニック 循環器内科)
    「Mitra Clipの今:ハートチームで考える適応と効果」
    丸尾 健(倉敷中央病院 循環器内科)
    「心臓外科医が本当に知りたい術前診断のツボ」
    坂口 太一(兵庫医科大学 心臓血管外科)

    僧帽弁逆流の成因を正しく評価し最良の治療選択に導くためには、正しい解剖学的・機能的診断に加え、個々の患者背景に基づく判断が不可欠である。心エコー図検査はその診断過程の中心的役割を担い、チームで画像を理解し議論を深めることが求められる。器質性逆流・機能性逆流いずれにおいても、弁の性状や形態のみならず心機能や血行動態を含めた診断が重要であり、心臓外科医やカテーテル治療医を含めた知識の共有と共通の視点が必要となる。本セッションでは、検査技師や心エコー担当医の他、外科医やカテーテル治療医、心不全管理を担う集中治療医など僧帽弁逆流の診断治療に携わる様々な立場の目で診る心エコー図の役割を話し合いたい。

  8. シンポジウム8「ESUSとPFO」

    日時:4月22日(土)10:50~11:50

    会場:第1会場

    座長:山本 一博(鳥取大学循環器・内分泌代謝内科)
    湯田  聡(医療法人渓仁会 手稲渓仁会病院 心臓血管センター 循環器内科)

    演者:「PFOに伴う奇異性脳塞栓症の病態」
    金澤 英明(慶應義塾大学 医学部 循環器内科)
    「PFO診断における心エコー図検査の役割(コントラストエコー・TEEの実際)」
    佐々木俊輔(上尾中央総合病院 循環器内科)
    「PFOカテーテル閉鎖術」
    高谷 陽一(岡山大学 循環器内科)

    卵円孔開存(PFO)は、一次中隔と二次中隔の癒着が不完全なため、スリット状に開存した状態であり、奇異性脳塞栓症などさまざまな病態と関連していることが知られている。また、PFOは塞栓源不明の脳塞栓症(embolic stroke of undermined source: ESUS)の原因の1つとして注目されている。最近、PFOを介した奇異性脳塞栓症の二次予防に経カテーテルPFO閉鎖術が保険適応となり、循環器内科医はESUS例を診た際、経食道心エコー法やコントラストエコーなどを用いて、PFOを確実に診断することが必要な時代となった。本シンポジウムでは、PFOに伴う奇異性脳塞栓症の病態、PFO診断における心エコー図検査の役割、経カテーテルPFO閉鎖術の適応に加え、術中における心エコー図検査の役割および術後のフォローアップの際の注意すべき点などを数多くPFO例を経験されている先生方と討論する予定である。

  9. シンポジウム9「腫瘍循環器アップデート」

    日時:4月22日(土)13:30~15:00

    会場:第1会場

    座長:根岸 一明(シドニー大学)
    福田 優子(兵庫県立がんセンター)

    演者:「キーノートレクチャー」
    根岸 一明(シドニー大学)
    「当院心機能室におけるがん治療関連心筋症患者の検査体制と実情」
    江口 礼香(慶應義塾大学病院 臨床検査科)
    「乳癌の薬物療法における心エコー図検査を用いた心毒性サーベイランスの有用性」
    山田 博胤(徳島大学大学院医歯薬学研究部 地域循環器内科学 / 徳島大学大学院医歯薬学研究部 循環器内科 / 徳島大学病院 超音波センター)
    「BCR-ABl チロシンキナーゼ阻害薬による心血管合併症とそのモニタリング」
    宮崎 彩記子(順天堂大学 医学部 循環器内科)
    「免疫チェックポイント阻害薬による心臓関連有害事象検出における心エコー図検査の活かし方:現状と課題」
    福田 優子(兵庫県立がんセンター 腫瘍循環器科)

    2022年に欧州心臓病学会(ESC)から腫瘍循環器ガイドラインが出された。がん治療を広く網羅した内容であり、殺細胞性抗がん剤(アントラサイクリン系など)や分子標的薬(トラスツズマブなど)といった心毒性のある抗がん剤使用症例において、がん治療関連心筋障害(CTRCD)の管理における心エコー図検査、GLS(global longitudinal strain)は高い推奨度となった。しかし実臨床においては、GLSを用いてCTRCD治療介入することの是非やGLS精度管理など未だ課題は多い。
    また、腫瘍循環器領域において心血管有害事象をきたすがん治療は増えている。とくに免疫チェックポイント阻害剤(ICI)は心筋炎をはじめとした心血管毒性の有害事象が問題となることがある。ICIの適応疾患は増加の一途をたどっておりICI同士の併用や血管新生阻害剤との併用など、心血管有害事象に配慮が必要なレジメン/癌腫もあり心エコー図検査が重要な役割を果たすのだが、従来のCTRCDと異なる目線を持つ必要がある可能性がある。
    本シンポジウムでは、心エコー図検査を通して現在および今後の腫瘍循環器診療について議論したい。

  10. シンポジウム10「COVID19時代の心筋症up-to-date」

    日時:4月22日(土)16:10~17:10

    会場:第2会場

    座長:渡邊 博之(秋田大学医学部 内科学講座循環器内科学分野)
    高野 真澄(福島県立医科大学 疫学講座/ 心臓血管外科)

    演者:「COVID-19時代における特有の致死的循環器疾患 ~心筋病理と合わせた心エコー図評価~」
    西野 峻(宮崎市郡医師会病院 心臓病センター 循環器内科)
    「COVID-19関連心筋炎と心エコーの役割」
    大谷 規彰(国立病院機構 九州医療センター 循環器内科)
    「COVID-19における心筋傷害の評価」
    葉山 裕真(東邦大学医療センター大橋病院)

    COVID-19の病態の中心はウイルス性肺炎であるが、流行初期より感染者での心筋トロポニンの上昇が相次いで報告された。その後発表された総説などからも、感染者においては一定の割合で心筋障害が起こり得るものと考えられている。心筋障害の機序として、SARS-CoV-2が直接心筋を傷害するウイルス性心筋炎、全身炎症と凝固系の活性化による急性心筋虚血、重症感染症による組織低酸素・敗血症の影響,肺血栓塞栓症・急性心不全・たこつぼ型心筋症の合併によるものなど複数の機序があり、それに応じて病態も異なる。画像診断においては、鋭敏に心筋壊死や線維化などを評価可能な心臓MRI検査の有用性を述べた報告が散見されるが、無症状例や軽症例での報告がほとんどであり、重症例や感染急性期例では施行すること自体が困難である。一方、心エコー図検査は重症例でも感染初期から施行可能であり、実際に感染症例で左室壁運動異常が約20%に認められたことや心原性ショックを呈した劇症型心筋炎症例なども報告されている。しかし、いまだその知見は十分とは言い難く、本シンポジウムでは、稀ではあるもの、この3年間で新しく登場してきた「COVID19感染にともなう心筋疾患」という新しい疾患概念を皆さんと共有し、そのエコー所見から病態を討論することで知識を深めていきたいと思う。
    さらに、ワクチン接種後心筋炎や既存の心筋症についても、このCOVID19時代に入ってから新しく得られた知見もあり、それらを皆さんに知っていただき、臨床現場での問題解決の一助となれれば幸いである。

  11. シンポジウム11「心臓内の腫瘤を極める」

    日時:4月23日(日)12:45~13:45

    会場:第1会場

    座長:芦原 京美(東京女子医科大学 循環器内科)
    大門 雅夫(東京大学医学部附属病院 検査部/循環器内科)

    演者:「心腔内の血栓症」
    有吉  亨(山口大学医学部附属病院 超音波センター)
    「乳頭状線維弾性腫とランブル疣贅の見分けかた」
    前川 恵美(北里大学医学部 循環器内科学)
    「非細菌性血栓性心内膜炎(膠原病・がん関連)」
    鈴木 博英(東京大学医学部附属病院 検査部)
    「心臓腫瘍(良性・悪性)を診る」
    三好 達也(近畿大学医学部 循環器内科)

    心エコー図はCTやMRIなど他の画像モダリティに比べて時間分解能に優れ、心臓内腫瘤の評価や治療指針決定に不可欠な役割を果たす。ここでは、腫瘍や血栓症などの心臓内腫瘤のうち、特に鑑別診断が難しいものや多角的検討を要するものを選んで取り上げた。各演者には教育的な症例を選んで画像を供覧していただく。本セッションを通して心臓内腫瘤の心エコー図診断における知識を深めるとともに、その問題点についても議論し、実り多いセッションになることを期待している。

  12. シンポジウム12「VR/リモートでglocalな心エコー図体験を」

    日時:4月23日(日)12:45~13:45

    会場:第2会場

    座長:渡邉 崇量(岐阜大学医学部附属病院 検査部・循環器内科)
    阿部 幸雄(大阪市立総合医療センター 循環器内科)

    演者:「岐阜心エコーカンファランス発、リモート診断補助の試み」
    渡邉 崇量(岐阜大学医学部附属病院 検査部)
    「オンラインコミュニケーションシステムを用いた救急FoCUSの遠隔診断サポートの試みと遠隔ハンズオンの効率化に向けた工夫」
    山田 聡(東京医科大学八王子医療センター 循環器内科)
    「グローカルな心エコー図検査教育システムを目指して-熊本県心血管エコー検査標準化プロジェクトより-」
    宇宿 弘輝(熊本大学病院 中央検査部 / 熊本大学大学院生命科学研究部 循環器内科学)
    「WEBを活用した EF目あわせの歩みと今後の展望」
    高尾 壽美惠(新古賀病院 生理機能検査室)
    「心臓超音波検査自動化ロボットシステムの開発」
    河野 和晴(広島市立広島市民病院)

    本シンポジウムのタイトルにある、glocalとは、世界(global)+地方(local)が語源のことばであり、近年のめざましいデジタルデバイスやVR技術の進歩を活用し、地域性も考慮しつつ、かつグローバルな視野を持つというような意味である。
    2019年末からのCOVID-19パンデミックは、我々の日常にも大きく影響を与えた。特に我々が従事する心エコー図検査は患者との密な接触を要する検査であるため、医学や臨床検査を志す学生にとっては、実習の機会が失われることとなった。一方で、学会や研修会にwebでリモート参加するというスタイルが定着した。これは遠隔地からでも参加が容易になるなどの利点もある反面、経験がリアリティに欠けたり、ディスカッションが活発にならず受動的な学習になってしまったりするという欠点がある。
    本シンポジウムでは、これらの欠点を補うべく、VR/リモートでまさに場所や時間を超えたglocalな心エコー図体験を目指す取り組みをご報告いただき、皆様と近未来を共有できればと考えている。

パネルディスカッション

  1. パネルディスカッション1「先天性心疾患における右室拡張能評価」

    日時:4月21日(金)8:30~10:00

    会場:第2会場

    座長:新居 正基(静岡県立こども病院 循環器科)
    齋木 宏文(岩手医科大学 小児科学講座)

    演者:「先天性心疾患における拡張能と心拍数」
    廣野 恵一(富山大学 医学部 小児科)
    「ファロー四徴症術後症例における心エコー検査を用いた右室拡張能評価の有用性と限界」
    早渕 康信(徳島大学病院 小児科・地域小児科診療部)
    「小児・先天性心疾患における右室高圧循環の右室拡張機能」
    齋木 宏文(岩手医科大学 小児科学講座 小児循環器病学)
    「体循環右室(ccTGA/dTGA心房スイッチ後)の拡張能の評価は可能か?」
    島田衣里子(東京女子医科大学 循環器小児・成人先天性心疾患科)
    「単心室循環:左心低形成症候群の拡張能」
    鈴木 康太(山形大学 医学部 小児科)
    「痕跡的高圧右室が左室弛緩能に与える影響と2D-speckle trackingによる評価の可能性」
    真田 和哉(静岡県立こども病院 循環器科)

    心臓の収縮と拡張は密接に関連しており、心室の負荷状態に応じて修飾されうる拡張特性は極めて重要である。先天性心疾患における右室は様々な後負荷状態に置かれる。二心室循環において右室が肺循環ポンプを担う場合においても、先天性心疾患では肺高血圧や肺動脈狭窄などの様々な後負荷の状態に置かれている。一方、修正大血管転位や心房スイッチ術後の完全大血管転位では右室は左室の代わりに体循環ポンプの役割を担う。また、単心室循環における右室は、Fontan循環という特異な循環系でのポンプの役割を果たす。このような様々な負荷環境に晒された右室の拡張能をどう評価すればよいのか?未知の分野であるが、エキスパートの先生方とともに議論を深めたい。

  2. パネルディスカッション2「先天性心疾患の成人への移行期医療における心エコー図の役割」

    日時:4月22日(土)9:00~10:30

    会場:第2会場

    座長:岩永 史郎(埼玉医科大学国際医療センター心臓内科)
    石津 智子(筑波大学 医学医療系 循環器内科)

    演者:「成人先天性心疾患における経胸壁心エコーの役割」
    坂本 一郎(九州大学病院 循環器内科)
    「成人先天性心疾患における成人心機能評価法の適応とそのタイミング」
    郡山 恵子(北里大学 医学部 循環器内科学)
    「国際ACHD学会推奨心エコー法の活用の提案」
    瀧聞 浄宏(長野県立こども病院 循環器小児科)
    「成人心エコーラボACHD心エコー 検査技師の視点から」
    井口 純子(信州大学医学部附属病院 先端心臓血管病センター)

    小児科医や心臓外科医の努力によって小児先天性心疾患の治療成績が改善され、成人まで生存する患者が増加している。このような患者では、小児期に受けた手術の遺残病変や続発症に加えて、動脈硬化・加齢性疾患など成人に特有の病態にも目を向ける必要がある。先天性心疾患の成人への移行期医療では、患者本人が自らの心臓を理解し、自己決定できるように支援するプロセスが重要である。また、小児科から成人循環器診療科へ診療を継続して引き継いでいく際にも、心エコー図を通じた情報共有が重要である。成人心エコーラボにおいても、心エコー検査に関わる医療関係者が成人期先天性心疾患患者の特性を踏まえて心エコー経過観察を引き継ぎ、切れ目のない生涯診療を実現していく行うことが不可欠である。このパネルディスカッションでは、移行期医療に力を入れている医療機関の取り組みを紹介し、どのような検査が望まれるかを明らかにする。

  3. パネルディスカッション3「心エコー図におけるAIの最前線」

    日時:4月22日(土)10:40~12:10

    会場:第3会場

    座長:楠瀬 賢也(徳島大学病院 循環器内科)
    鍵山 暢之(順天堂大学 循環器内科)

    演者:「医療AIの課題と将来像」
    楠瀬 賢也(徳島大学病院 循環器内科)
    「心エコーにおけるAI技術の活用」
    上嶋 徳久(心臓血管研究所)
    「心不全における人工知能」
    後岡 広太郎(東北大学病院 循環器内科)
    「深層学習を用いたスローモーション心エコー動画の壁運動異常評価の有用性」
    佐橋 勇紀(岐阜大学医学部附属病院 循環器内科)
    「人工知能を搭載した携帯型超音波機器における自動左室収縮能評価の多施設検証研究」
    金子 智洋(順天堂大学医学部附属順天堂医院 循環器内科)

    心エコー図の世界の新しいトピックとして、AIを用いた研究が注目を浴びている。AIを用いると、心エコー画像を直接的に処理して自動的な診断、計測アプリケーションを作るのみでなく、今まで普通の読み手には判別するのが難しかった様な、心筋の性状やアミロイドーシス沈着などの深い情報を読み取ることができる可能性がある。さらに、この数年でこういった技術に関して、純粋な「研究段階」が既に終わろうとしており、実臨床においても有用であるというエビデンスが作られ始めている。本セッションでは基調講演としてAIにおける基礎と、最先端のエビデンスを紹介し、国内での意欲的なAI研究の演題を取り上げて議論を深めたい。

  4. パネルディスカッション4「運動負荷心エコー図が有用であったケースから学ぶ」

    日時:4月22日(土)17:40~19:10

    会場:第2会場

    座長:平野 豊(近畿大学医学部医学教育センター)
    中谷 敏(社会福祉法人 恩賜財団 大阪府済生会千里病院)

    演者:「Current applications of exercise stress echo」
    Raymond Stainback(Department of Non-invasive Cardiology, Texas Heart Institute at Baylor St. Luke’s Medical Center/Department of Medicine, Baylor College of Medicine, USA)
    「運動負荷にバルサルバ負荷を加えることで左室流出路圧較差が確認できた閉塞性肥大型心筋症の一例」
    赤松 加奈子(大阪医科薬科大学 循環器内科)
    「運動負荷心エコー図検査では診断がつかず、運動負荷右心カテーテル検査で左室拡張機能障害の診断を得た一例」
    中村 雅之(国立病院機構大阪医療センター 循環器内科)
    「安静時エコー指標による運動負荷誘発性肺高血圧出現予測は可能か?」
    合田 亜希子(西宮渡辺心臓脳・血管センター)
    「運動負荷心エコー図で、HFpEFの肺高血圧を知るだけでなく識る」
    河田 侑(名古屋市立大学大学院医学研究科 循環器内科学)
    「症例をベースに考える負荷法の選択」
    栗田 梓(順天堂大学医学部附属順天堂医院 循環器内科)

    心エコー図検査はその患者の診断、病態解明、予後予測、そして治療適応まで幅広い場面で必須の検査である。しかし、個々の症例において安静時の心エコー図所見だけでは明確な判断を下せず、診断や治療に苦慮する場面を経験することも多い。負荷心エコー図は安静時と負荷時の心エコー図を比較して、その違いを観察できるため、安静時には判らなかった診断や、新たな病態生理の発見や解明を臨床現場にもたらせくれる検査である。
    しかし、負荷エコー図検査も十分とはいえない。運動負荷が確実に実施された時には、得られた情報は有用である。しかし、特に高齢者であればほとんどが、下肢疲労のため負荷不充分で終了する。その中で、負荷エコー図は何を最も評価すべきなどであろうか。さらに負荷心エコー図は種々の心指標を評価できるが、全てを同時に評価できない。つまり評価するには優先順位が必要となるが、その順位をどうするのかについては、個々の症例で異なるはずである。検査の記録は心エコー記録者に任されているが、負荷後に予想と違う状況が生じることもあり、慌てることも少なくない。
    本企画では負荷エコー図を実施した症例を提示していただき、負荷心エコー図実施時に工夫している点や有用であった点はもちろん、そうではなかった点、予想とは違い明らかになった診断、病態生理、治療適応などについてもパネルディスカッションの形式で議論を深めていきたい。また、これまで負荷心エコー図を行っていなかった施設にも新たに負荷心エコー図法を開始する際の一助となる様なディスカッションをしたいと考えている。

  5. パネルディスカッション5「中等度の弁膜症の臨床的インパクト」

    日時:4月23日(日)10:00~11:30

    会場:第3会場

    座長:泉  知里(国立循環器病研究センター 心臓血管内科)
    渡辺 弘之(東京ベイ・浦安市川医療センター ハートセンター)

    演者:「維持血液透析患者における大動脈弁狭窄症が予後に及ぼす影響」
    土肥 薫 (三重大学大学院 医学系研究科 循環器・腎臓内科学)
    「Mixed aortic valve diseaseにおいて中等度以上の大動脈弁膜症の併存が左室形態および予後に与える影響の検討」
    西條 良仁(徳島大学病院 循環器内科)
    「左室拡大・左室駆出率低下を呈する中等度大動脈弁逆流症における大動脈弁手術 」
    阿部 遼(榊原記念病院 循環器内科)

    高度弁膜症は最適解が見つけやすい課題です。年単位で更新されるガイドラインは、世界の知見を集めれば、どのハートチームも最適解を見いだせることを示しています。しかし、日常臨床ではより多くの中等度弁膜症症例が存在し、個別の回答を求めています。それらの症例では、自覚症状も心エコー図指標も様々な組み合わせでパズルを作っています。多様な要素で示された重症度が足並みを揃えて一致することは少なく、重症度指標や予後への影響などの解釈を巡り、ハートチームのディスカッションが結論に至らないことも経験しています。そう!今や中等度弁膜症こそ、私達の次の課題です。今回のセッションでは『中等度』弁膜症にフォーカスしその診断や予後予測、最適な治療など、様々な視点で考察します。是非ご一緒に、ここから始まる次の課題解決に参加しませんか。

  6. パネルディスカッション6「冠動脈血流評価の意義を見直す」

    日時:4月23日(日)13:55~15:25

    会場:第1会場

    座長:平田久美子(大阪教育大学 養護教育講座)
    田中 信大(東京医科大学八王子医療センター 循環器内科)

    演者:「非侵襲的冠血流評価が再注目される理由:ISCEMIA / CorMicA 時代」
    田中 信大(東京医科大学八王子医療センター 循環器内科)
    「冠血流評価のテクニック」
    竹本 和司(和歌山県立医科大学 循環器内科)
    「冠血流評価を日常臨床に活かすためのエビデンス」
    大門 雅夫(国際医療福祉大学三田病院)
    「救急外来で活かす!!ワンポイント安静時冠動脈血流評価の勧め」
    小松 美代(宮崎市郡医師会病院 心臓病センター 検査科)
    「FFRガイドPCI時代における心エコーによるCFR評価の臨床的意義」
    山田 雅大(済生会熊本病院)

    虚血性心疾患の診断・治療は、ISCHEMIA試験の結果を受けて大きな変革期を迎えています。虚血の存在・広さを示すのみでなく、虚血の強さ、その時間経過の情報が非常に重要となっています。さらに胸部症状の改善を目指すためには心筋外冠動脈に狭窄性病変を有さない心筋虚血、いわゆるINOCA(ischemia with non-obstructive coronary artery disease)診断の重要性が注目されています。INOCAに対する侵襲的診断手技が広まりつつありますが、その一方で、診断後の治療経過を評価・観察する非侵襲的検査法はいまだ確立されていません。
    様々な病態・状況において、心筋虚血の状態を非侵襲的かつ定量的に評価可能な心エコー図法による冠動脈血流評価は、今まさに求められている検査法であり、その意義を再認識すべき時代がきています。

検査室を飛び出せ!

  1. 検査室を飛び出せ!1「Beyond Echocardiography」

    共催:ニプロ株式会社

    日時:4月22日(土)10:40~12:10

    会場:第2会場

    座長:高木  厚(済生会 川口総合病院 循環器内科)
    寺島 充康(豊橋ハートセンター)

    演者:「血管内超音波:発展の歴史と未来像」
    本多 康浩(スタンフォード大学)
    「日常臨床で血管内超音波を使いこなす!」
    園田 信成(佐賀大学 医学部 循環器内科)
    「血管超音波検査を検査室以外で活用する」
    佐藤  洋(医療法人 社団 医聖会 学研都市病院 検査科)
    「超音波の治療への応用」
    根岸 一明(シドニー大学)

    心エコー検査は1980年代には主に体表面から左心室の動きや機能を診ることから始まり、血流ドプラで血行動態をみることで弁膜症や先天性心疾患の評価に重用されました。1990年代には経食道エコーや血管内超音波(IVUS)など体内からの評価することで、僧帽弁のテザリングや冠動脈のプラークラプチャなど病理学的現象を実臨床につなげました。これが現在のMitral Clipや冠動脈ステントの発展をもたらしました。2000年代には周波数の改善やコンピューターの進化により、拡張能を再現性をもって定量評価できるようになり、左室拡張障害という病態が実臨床の場に登場しました。さらに、経胸壁からの冠血流測定やストレイン解析で虚血心筋への理解が進みました。また、専門的だった心エコーを麻酔科や救急外来などで広く用いることで、周術期の安全性を高め、救急患者のトリアージの向上にも寄与しました。現在は、SHDの適応判断や術中補助にルーチンに用いられるようになりましたが、現場の需要に比して有能な心エコー術者の供給が不足しているのが現状です。心エコーが機械として発達し続け、医療の発展によりツールとしてのニーズが多様化するなかで、我々は常に、心臓のことを最も理解しながら対応していかなければなりません。今回のセッションでは、AIの導入や半導体による心エコーの進化、カテーテル室での現状と未来、治療機器としての心エコーなどを取り上げ、心エコー室をでた心エコーの未来について考えたいと思います。

  2. 検査室を飛び出せ!2「手術室にて:術中エコー」

    日時:4月22日(土)17:40~19:10

    会場:第1会場

    座長:室生  卓(倫生会みどり病院 心臓弁膜症センター内科)
    大倉 宏之(岐阜大学大学院医学系研究科 循環器内科学)

    演者:「Echocardiography in the hybrid-operating room」
    Stephen Little(Cardiovascular Imaging Section, Department of Cardiology, Houston Methodist DeBakey Heart & Vascular Center, USA)
    「ここまで見える術中心エコー図:経胃アプローチの活用」
    尾長谷喜久子(白十字病院 心臓・弁膜症センター)
    「手術室に行くのが楽しみになる術中エコーを通じた外科医とのコミュニケーション」
    古堅あずさ(北海道循環器病院 循環器内科)
    「SHDインターベンション術中エコーにおける技師の役割」
    土岐美沙子(心臓病センター榊原病院 臨床検査科)
    「術中経胸壁心エコー評価:TAVIとPTMC」
    鶴田ひかる(慶應義塾大学 医学部 臨床検査医学)

    心エコー図検査に従事する医師や技師は、いまや検査室にとどまらず病院の様々な場所で活躍する時代となった。心臓手術やSHDインターベンションにおいて心エコー図は合併症の早期診断、エンドポイントの決定に大きな役割を演じている。本セッションでは、手術室における術中エコーの現状と未来についてエキスパートに大いに語っていただく場としたい。

  3. 検査室を飛び出せ!3「救急外来にて:FoCUS/POCUS」

    日時:4月23日(日)10:00~11:30

    会場:第1会場

    座長:山田 博胤(徳島大学大学院医歯薬学研究部 地域循環器内科学)
    山田  聡(東京医科大学八王子医療センター 循環器内科)

    演者:「地域総合病院におけるPoint-of-care超音波の活用状況」
    島田 恵(東海大学医学部付属大磯病院総合内科)
    「救急医はこう使っている,心臓血管領域のPOCUS:心エコー図学会に期待すること」
    方波見 謙一(北海道大学病院救急科)
    「簡便だけではない、客観的かつ定量可能な肺うっ血評価法、肺エコー図検査」
    小林  正武(東京医科大学 循環器内科学分野)
    「オンラインコミュニケーションシステムを用いた救急FoCUSのリアルタイム遠隔診断サポートの試み」
    山田 聡(東京医科大学八王子医療センター 循環器内科)
    「人工知能とデジタル技術により進化するPOCUS」
    金子 智洋(順天堂大学医学部附属順天堂医院循環器内科)

    臓器別の専門領域に限らず、救命救急医をはじめとするすべての医師が診療現場で全身をスキャンするpoint-of-care ultrasound (POCUS) が注目されており、このうち心臓を対象とする検査はfocused cardiac ultrasound (FoCUS) と呼ばれている。このなかで、心不全の診断にFoCUSのみならず肺のPOCUSが盛んにおこなわれるようになってきた。すべての医師が行うFoCUSと血管や肺のPOCUS、循環器医が行ういわゆるlimited TTEやadvanced FoCUS、あるいは肺POCUS、さらには看護師などの他職種に広がるPOCUSの活用法と実際、問題点を提示して、将来展望を討論したい。このように裾野が広がった多数の検者に対する教育の方法論についても、卒前教育や研修医教育を含めて検討する必要がある。

日本を飛び出せ!

  1. 日本を飛び出せ!「海外留学のススメ」

    日時:4月23日(日)10:00~11:00

    会場:第2会場

    座長:根岸 一明(シドニー大学)
    古林  紫(Cardiovascular Research Foundation / Stanford University)

    演者:「北米・豪州・英国の経験から」
    根岸 一明(シドニー大学)
    「心エコー臨床研究比較:アカデミックとノンアカデミック」
    古林  紫(心血管研究所/スタンフォード大学)
    「Mayo Clinicの臨床ビッグデータを扱う」
    伊藤 早希(メイヨークリニック)
    「MedStarで世界の心エコー正常値を探求する」
    三好 達也(近畿大学医学部 循環器内科)

    COVID19パンデミック前後で世界は一変した。Pre-COVID時代には比較的多くの先達が心エコー関連の海外留学に行かれており、現地の情報も比較的入手しやすかった。オンラインでのコミュニケーションが便利になった一方で、パンデミックより留学の機会を逸した方、早期帰国をされた方もおり、世代の断絶がみられる。そのため、実際に現在海外在住者の生の声を聴く機会は限られている。 一方、「医学のエビデンスが英語で報告される」という事実はCOVID前後で変化しないばかりか、加速された。現在、世界の多くの国はWith COVIDの時代に突入したが、心エコー関連の海外留学事情はどのように変化したのだろうか?本セッションでは、最近留学から帰国された先生のみならず、現地でポジションを獲得・またはラボを運営している先生から最新の情報や経験をシェアしたい。日本の若手心エコー医が海外で学ぶきっかけになれば幸いである。

教育委員会企画セッション

  1. 教育委員会企画1「弁膜症の治療適応と術式判断のニーズに応える心エコー」

    日時:4月21日(金)10:10~11:40

    会場:第1会場

    座長:鶴田ひかる(慶應義塾大学病院 臨床検査医学)
    塩川 則子(聖マリアンナ医科大学病院 超音波診療技術部 超音波センター)

    演者:「これだけは知っておきたい:大動脈弁狭窄症の術前エコー」
    遠藤 桂輔(倉敷中央病院 臨床検査技術部)
    「僧帽弁閉鎖不全症の治療適応、術式を考える心エコー」
    土岐美沙子(心臓病センター榊原病院 臨床検査科)
    「三尖弁閉鎖不全症:今、エコー診断に求められていること」
    水上 尚子(慶應義塾大学病院 臨床検査科)
    「連合弁膜症の血行動態と治療介入:どう考え、どう評価すればいいのか」
    阿部 幸雄(大阪市立総合医療センター 循環器内科)

    コメンテーター:田端 千里(虎の門病院循環器センター)
    内藤 博之(日高病院)
    泉  佑樹(榊原記念病院循環器内科)

  2. 教育委員会企画2「形態診断とそれに判断を加える心エコー技術」

    日時:4月22日(土)13:30~15:00

    会場:第2会場

    座長:竹田 泰治(大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学)
    西尾  進(徳島大学病院 超音波センター)

    演者:「大きな左室をみたら、何を考えますか?」
    有吉  亨(山口大学医学部附属病院 超音波センター)
    「分厚い左室をみたら、何を考えますか?」
    井上 勝次(愛媛大学大学院 循環器・呼吸器・腎高血圧内科学)
    「ストレイン法を加えると、何がわかりますか?」
    平田有紀奈(徳島大学病院 超音波センター)
    「運動負荷心エコー法を加えると、何がわかりますか?」
    佐藤 如雄(聖マリアンナ医科大学病院 循環器内科)

    コメンテーター:水元 綾香(国立循環器病研究センター 臨床検査部)
    西野  峻(宮崎市郡医師会病院 心臓病センター 循環器内科)

日本心血管インターベンション治療学会ジョイントセッション

  1. 「チームで考える機能性僧帽弁逆流の活療指針」

    日時:4月22日(土)16:00~17:30

    会場:第1会場

    座長:瀬尾 由広(名古屋市立大学大学院 医学研究科 循環器内科学)
    大門 雅夫(東京大学医学部附属病院 検査部/循環器内科)

    演者:「心房性機能性僧帽弁逆流の至適な介入時期とその方法は?」
    阿部 幸雄(大阪市立総合医療センター 循環器内科)
    「心エコー図でみるMitra Clipの適応症例」
    丸尾  健(倉敷中央病院 循環器内科)
    「ステージD心不全における僧帽弁逆流への治療戦略」
    古澤 健司(名古屋大学医学部附属病院 検査部 / 名古屋大学大学院医学系研究科 循環器内科学)
    「重症大動脈弁狭窄症に合併する僧帽弁逆流への介入は高齢患者にとって必要か?」
    北田 修一(名古屋市立大学大学院 医学研究科 循環器内科学)

日本胎児心臓病学会ジョイントセッション

  1. 「レベルIからレベルII  胎児心エコーを身につけよう」

    日時:4月21日(金)16:45~17:45

    会場:第3会場

    座長:瀧聞 浄宏(長野県立こども病院 循環器小児科)
    吉松  淳(国立循環器病研究センター産婦人科)

    演者:「どうやってやる 胎児心エコー レベルIスクリーニング  心エコー検査技師の立場から」
    山内 一浩(市立豊中病院 臨床検査部)
    「レベルII 胎児心エコーの基本」
    武井 黄大(長尾県立こども病院 循環器小児科)
    「胎児における左心系疾患」
    新居 正基(静岡県立こども病院 循環器科)
    「胎児心エコー検査 右心系異常を見逃さないために」
    寺町 陽三(久留米大学 小児科学講座)

ASEジョイントセッション

  1. ASE-JSE Joint Symposium「Tricuspid regurgitation: diagnosis and treatment」

    日時:4月22日(土)9:30~10:30

    会場:第3会場

    座長:泉 知里(国立循環器病研究センター 心臓血管内科)
    Stephen Little(Cardiovascular Imaging Section, Department of Cardiology, Houston Methodist DeBakey Heart & Vascular Center, USA)

    演者:「Tricuspid regurgitation: diagnosis and treatment」
    Stephen Little(Cardiovascular Imaging Section, Department of Cardiology, Houston Methodist DeBakey Heart & Vascular Center, USA)
    「Diagnosis and treatment of pacemaker-induced TR」
    磯谷 彰宏(小倉記念病院)
    「Indication of tricuspid annuloplasty at the time of left-sided valve surgery; Role of echocardiography」
    天野 雅史(国立循環器病研究センター 心不全・移植部門)
    「Association of Prenatal Level of Care Assignments with Postnatal Clinical Outcomes in Fetuses Diagnosed with Congenital Heart Disease」
    Sanghee Suh Ro(Emory University School of Medicine, Atlanta, GA)

    コメンテーター:大門 雅夫(東京大学医学部附属病院 検査部/循環器内科)
    北井  豪(国立循環器病研究センター)
    村田 光繁(東海大学医学部付属八王子病院臨床検査学)
    山口 裕己(昭和大学江東豊洲病院 心臓血管外科)

KSEジョイントセッション

  1. KSE-JSE Joint Symposium「Diastology 2023」

    日時:4月21日(金)10:10~11:10

    会場:第3会場

    座長:瀬尾 由広(名古屋市立大学大学院 医学研究科 循環器内科学)
    Jong-Won Ha(Severance Hospital, Yonsei Univ College of Medicine. Korea)

    演者:「Clinical Impact of Anemia on Patients With Heart Failure With Preserved Ejection Fraction」
    山田  晶(藤田医科大学 医学部 循環器内科学)
    「Performance of the 2020 AHA/ACC guidelines and the incremental value of myocardial strain for predicting sudden cardiac death in hypertrophic cardiomyopathy」
    Hyun-Jung Lee(Severance Hospital, Yonsei University College of Medicine Seoul, Korea)
    「Clinical application of left atrial strain in heart failure」
    井上 勝次(愛媛大学大学院 循環器・呼吸器・腎高血圧内科学)
    「Importance of assessing diastolic function in critically ill patients」
    Jong-Won Ha(Severance Hospital, Yonsei Univ College of Medicine. Korea)

    コメンテーター:平野  豊(近畿大学医学部医学教育センター)
    河田  侑(名古屋市立大学大学院医学研究科 循環器内科学)
    宇宿 弘輝(熊本大学病院 中央検査部)
    山田 博胤(徳島大学大学院医歯薬学研究部 地域循環器内科学)

  2. KSE 症例検討会(Case report)

    日時:4月22日(土)13:30~14:30

    会場:第3会場

    座長:楠瀬 賢也(徳島大学病院 循環器内科)
    Chi Young Shim(Yonsei University Health System, Korea)
    Seung-Pyo Lee(Department of Internal Medicine, Seoul National University Hospital, Korea)

    演者:「Rare cardiotoxicity induced by tyrosine kinase inhibitor」
    Chi Young Shim(Yonsei University Health System, Korea)
    「Multimodal imaging in tough infective endocarditis, the icing on the cake!」
    Seung-Pyo Lee(Department of Internal Medicine, Seoul National University Hospital, Korea)
    「A Case of Biopsy-Proven Giant Cell Myocarditis」
    Robert Zheng(徳島大学病院 循環器内科)
    「A case of treatment strategy for mitral regurgitation after mitral valvuloplasty using exercise stress echocardiography.」
    土岐 美沙子(心臓病センター榊原病院 臨床検査科)

    コメンテーター:出雲 昌樹(聖マリアンナ医科大学 循環器内科)
    岩野 弘幸(手稲渓仁会病院)
    町野 智子(筑波大学 医学医療系 循環器内科)
    岩瀧 麻衣(産業医科大学 第2内科学)

EACVIジョイントセッション

  1. EACVI-JSE Joint Symposium「Cardio-oncology」

    日時:4月22日(土)17:40~18:40

    会場:第3会場

    座長:渡邉 望(宮崎大学医学部機能制御学講座循環動態生理学分野)
    Bernard Cosyns(Department of Cardiology, CHVZ (Centrum voor Hart en Vaatziekten) , UZ Brussel, Belgium)
    Thor Edvardsen(Department of Cardiology, Oslo University Hospital, Norway)

    演者:「Potential Roles of Cardiopulmonary Exercise Test with Simultaneous Echocardiography for CTR-CVT」
    小保方 優(群馬大学 医学部附属病院 循環器内科)
    「The role of imaging in cardio oncology: what do the guidelines say ?」
    Bernard Cosyns(Department of Cardiology, CHVZ (Centrum voor Hart en Vaatziekten) , UZ Brussel, Belgium)
    「Usefulness of GLS for predicting cardiotoxicity following chemotherapy after publication of guidelines」
    田中 秀和(神戸大学大学院 循環器内科学分野)

    コメンテーター:石津 智子(筑波大学 医学医療系 循環器内科)
    福田 優子(兵庫県立がんセンター)
    坂田 泰史(大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学)
    有田 武史(福岡和白病院 循環器科)

若手心エコーフェローの会による企画セッション

  1. 若手心エコーフェローの会1「若手研究計画コンペティション」

    日時:4月21日(金)14:35~16:05

    会場:第3会場

    座長:鍵山 暢之(順天堂大学 循環器内科)
    西野  峻(宮崎市郡医師会病院 心臓病センター 循環器内科)

    演者:「MAC関連僧帽弁狭窄症の自然歴」
    加藤 奈穂子(東京ベイ・浦安市川医療センター 循環器内科)
    「肺高血圧症の早期診断に有用な心エコー指標・カットオフの検討」
    佐藤 希美(筑波大学 医学医療系 循環器内科)
    「HFpEF患者における右室ペーシングが予後に与える影響因子の検討」
    吉田 彩乃(近畿大学医学部 循環器内科)
    「運動負荷心エコーの正常値に関する多施設共同研究」
    金子 智洋(順天堂大学医学部附属順天堂医院循環器内科)
    「研究進捗報告「REVEAL-AFMR」」
    鍵山 暢之(順天堂大学 循環器内科)

    コメンテーター:小保方 優(群馬大学 循環器内科)
    坂本 考弘(国立循環器病研究センター 心不全科)
    三好 達也(近畿大学医学部 循環器内科)

  2. 若手心エコーフェローの会2「症例検討ディベート」

    日時:4月23日(日)13:55~15:25

    会場:第2会場

    座長:佐藤  希美(筑波大学 医学医療系 循環器内科)
    岡田  大司(神戸市立医療センター中央市民病院 循環器内科)

    演者:「労作時呼吸困難を認めるようになった心房中隔欠損症の一例」
    副島 奈央子(近畿大学病院 循環器内科)
    「心不全治療に難渋した難治性心限局性サルコイドーシスの1例」
    中務  智文(筑波大学附属病院 循環器内科)

    総括:山本  一博(鳥取大学循環器・内分泌代謝内科)

    ディスカッサント:大森  拓(三重大学病院 循環器・腎臓内科学)
    百木 恒太(埼玉県立小児医療センター 循環器科)

    コメンテーター:永嶋 孝一(日本大学医学部内科学系循環器内科分野)
    庄司  聡(日野市立病院)

    若手心エコーフェローの会(Japanese Association of Young Echocardiography Fellow; JAYEF)は、心エコーに興味のある医師からなる有志の団体で、若手医師やコメディカルにもっと心エコー図に興味を持ってもらうこと、交流・意見交換の場を作ること、それらを通じて日本の心エコー図学の裾野を広げることを目的として活動している。毎年恒例となっている症例検討セッションでは、実際の臨床現場で方針に悩む症例を取り上げ、病態、診断、治療方針について、心エコーなどの画像所見を通じて理解を深めることを目的としている。また、他の領域の若手のエキスパートを招聘し、領域の垣根を超えた交流から、臨床の面白さや、多角的な視点から症例を検討することの重要性を伝えたいと考えている。今回は、小児循環器内科医、心不全医、不整脈医、心臓血管外科医を招き、心房中隔欠損症の症例と心サルコイドーシスを背景とした重症心不全の症例についてディスカッションを行う。

認定専門技師制度委員会セッション

  1. 日時:4月21日(金)14:15~15:45

    会場:第2会場

    座長:川合 宏哉(兵庫県立はりま姫路総合医療センター 循環器内科)
    田中 教雄(西宮渡辺心臓脳・血管センター)

    演者:「肺静脈血流の記録で注意するポイント」
    杉本 邦彦(藤田医科大学病院 臨床検査部 超音波センター)
    「肺動脈の観察で注意するポイント」
    岡庭 裕貴(群馬県立心臓血管センター 技術部)
    「胸骨右縁アプローチのコツ」
    水上 尚子(慶應義塾大学病院臨床検査科)

    質問コーナー演者:小板橋俊美(北里大学医学部循環器内科学)
    湯田  聡(医療法人渓仁会 手稲渓仁会病院 心臓血管センター 循環器内科)
    村田 光繁(東海大学医学部付属八王子病院臨床検査学)
    大原 貴裕(東北医科薬科大学地域医療学/総合診療科)
    平野  豊(近畿大学医学部医学教育センター)

    認定専門技師は2006年に制度が発足し16年経過した現在100名になりました。でも未だ100名です。認定専門技師の受験条件を満たす人はたくさんいます。この条件を持つ人は向上心が高く、資格の取得を考えているに違いないと思います。でも、どうして受験者、そして資格取得者が増えないのでしょうか。受験は一次から三次審査まであり、実技のある三次審査のハードルがとても高いという噂が広まり、受験の意欲が消失するからでしょうか。認定専門技師にとって実技はとても重要です。認定専門技師制度委員会は多くの人に受験してもらい、1人でも多く合格して欲しいという思いから、一昨年の学術集会で「認定専門技師制度委員会セッション」を企画し、今年はオフィシャルセッションとなりました。企画のテーマは合格へ導くコツやポイントです。このセッションを視て聴いて、合格に1歩、いや2歩、3歩近づきませんか。三次審査のハードルが高いと思い込んでいる人も是非参加してください!認定専門技師制度委員会は受験をする皆さんを応援しています!

ダイバーシティ推進委員会セッション

  1. 「心エコー図でみる性差」

    日時:4月22日(土)16:10~17:10

    会場:第3会場

    座長:杜  徳尚(岡山大学循環器内科)
    藤田 雅史(みやぎ県南中核病院)

    演者:「心エコー正常値;各指標の男女差を日常臨床で気にしていますか?」
    三好 達也(近畿大学医学部 循環器内科)
    「心筋症の男女差を考える」
    仙石 薫子(大阪大学大学院医学系研究科 循環器内科学)
    「心エコーでみる弁膜症の性差」
    加藤奈穂子(東京ベイ 浦安市川医療センター 循環器内科)

学術プロジェクト委員会セッション

  1. 「やってみよう多施設共同研究」

    日時:4月22日(土)14:30~15:00

    会場:第3会場

    座長:渡邉  望(宮崎大学医学部機能制御学講座循環動態生理学分野)
    田中 秀和(神戸大学大学院 循環器内科学)

    演者:「多施設研究プロジェクトPREDICTの企画から論文発表まで」
    岩野 弘幸(手稲渓仁会病院)
    「PREDICT参加施設としての経験」
    山田 雅大(済生会熊本病院 循環器内科)
    「現在進行中(募集中)研究案内」
    瀬尾 由広(名古屋市立大学大学院 医学研究科 循環器内科学)

    座談会演者:岩野 弘幸(手稲渓仁会病院)
    山田 雅大(済生会熊本病院 循環器内科)
    佐藤 希美(筑波大学 医学医療系 循環器内科)
    北井  豪(国立循環器病研究センター)

    みなさま、心エコー図学会の学術プロジェクト委員会をご存じでしょうか?臨床研究を行う上でレベルの高い雑誌に採択されるには、単施設の研究ではなく多施設共同研究を行うことが望ましいです。しかしながら個人で行うには限界があると思います。多施設共同研究を行ってみたいけど、どうしてよいかわからないという皆さま、心配ご無用です。心エコー図学会には学術プロジェクト委員会という素晴らしい委員会があります。研究概要を学術プロジェクト委員会に提出して採択されると、心エコー図学会から学会員にメールで周知され、研究への参加を募ってくれます。さらに学会から研究補助金もでます。このような素晴らしい制度を利用して、日本から質の高い臨床研究を発信してみませんか?
    本セッションでは学術プロジェクト委員会の制度を利用して多施設共同研究を行ったことのある先生方に登壇して頂き、その経験を語っていただきます。

ソノグラファー委員会セッション

  1. 「心エコー図検査における精度管理の現状と未来」

    日時:4月21日(金)16:45~18:15

    会場:第2会場

    座長:大門 雅夫(東京大学医学部附属病院 検査部/循環器内科)
    田中 教雄(西宮渡辺心臓脳・血管センター)

    演者:「なぜ心エコー図検査で精度管理が重要なのか~2022年度エコー精度管理に関するアンケートから考える~」
    田中 教雄(西宮渡辺心臓脳・血管センター)
    「日本心エコー図学会「精度管理の手引き」が目指すもの」
    水上 尚子(慶應義塾大学病院 臨床検査科)
    「心エコー図検査における外部精度管理の現状とその活用方法」
    種村  正(仙波内科医院)
    「私たちの内部精度管理の実施方法教えます」
    岡庭 裕貴(群馬県立心臓血管センター 技術部)
    「どのようにして計測精度を上げるか ~技師教育を考える~」
    藤田 雅史(みやぎ県南中核病院 検査診療部)

JB-POT講習会

  1. 周術期の心不全:診断・評価とその管理

    現地開催:4月23日(日)12:45~15:15

    会場:第3会場

    演者:「心不全患者に対する全身麻酔手術の術前評価における心エコー図検査の役割」
    岩野 弘幸(手稲渓仁会病院)
    「心不全患者の麻酔管理」
    下川  亮(国立循環器病研究センター)
    「術中の予期せぬ低心拍出量への対処」
    秋山 浩一(近畿大学病院 麻酔科学講座)
    「心臓手術後の心エコー図評価:術直後から遠隔期まで」
    村田 光繁(東海大学医学部付属八王子病院臨床検査学)

Young Investigator's Award 審査会

  1. 日時:4月21日(金)13:00~14:30

    会場:第3会場

    座長:大倉 宏之(岐阜大学大学院医学系研究科 循環器内科学)
    大門 雅夫(東京大学医学部附属病院 検査部/循環器内科)

    審査員:西野 雅巳(大阪労災病院 循環器内科)
    阿部 幸雄(大阪市立総合医療センター 循環器内科)
    宮坂 陽子(関西医科大学 第二内科)
    井上 勝次(愛媛大学大学院 循環器・呼吸器・腎高血圧内科学)
    高木 厚(済生会 川口総合病院 循環器内科)

    演者:天野 雅史(国立循環器病研究センター 心不全・移植部門)
    佐藤 如雄(聖マリアンナ医科大学循環器内科)
    荒尾 嘉人(大垣市民病院)
    片山 大河(帝京大学 内科学講座)
    綱本 浩志(兵庫県立はりま姫路総合医療センター)
    加藤 奈穂子(東京ベイ・浦安市川医療センター)